日立製作所/超音波診断装置のエントリーモデル「ARIETTA 50」シリーズを発売
日立製作所ヘルスケアビジネスユニット(以下、日立)は、超音波診断装置の新製品「ARIETTA 50」(アリエッタ 50)シリーズを1月21日から販売開始する。
本製品はコンパクトな形状と使いやすさから、クリニックから病院の診察室・病棟までを対象としたARIETTAシリーズのエントリーモデルである。検査に集中できる直感的なワークフロー、高画質な診断画像、日常診断を支援する使いやすいアプリケーションにより放射線科、産婦人科、循環器科など幅広い診療科の検査をサポートする。
超音波診断装置は低侵襲であり、扱いや移動がしやすくリアルタイムに検査が可能であることから、医療現場に欠かせない検査機器となっている。一方、探触子の当て方や設定など、描出する画像が検査者に依存しやすいため、超音波診断装置は誰でも簡便に操作できる使いやすさが重視される。
日立は、1960年に世界で初めて医用超音波診断装置を開発して以来、画質の向上やアプリケーションの提供に加え、より使いやすい超音波診断装置の開発に努めてきた。操作パネルやモニタの可動域と検査者のポジションを検証し、製品に反映することで、検査者の負担の少ない検査環境を提供している。
今回、販売開始するARIETTA 50シリーズは人間工学に配慮した装置デザインを採用している。21.5インチのLCDワイドモニタや検査者が操作しやすい角度の10.1インチタッチパネルにより、座位や立位などさまざまな検査スタイルに対応する。また操作ボタンを整理したパネルレイアウトやイラストによる操作画面は直感的でスムーズな操作を実現する。ARIETTA 50シリーズはARIETTA 50とARIETTA 50LEの2モデルを販売する。
<製品の特長>
1. 検査に集中できる直感的なワークフロー:Carefree Workflow
エントリークラスでありながら21.5インチLCDワイドモニタや操作しやすい角度に配置した10.1インチタッチパネルなど人間工学に基づいた装置デザインを採用。また必要最小限のボタンを配置した操作パネル、イラストによる分かりやすい操作画面によりシンプルで直感的な検査が可能。さらに同一被検者の場合は検査履歴から過去に保存した画像を読み出すことで、同じ条件で検査をすることができるため経過観察が容易に行える。
2. 明瞭な診断画像を提供する画像処理技術:Clear Imaging
ARIETTAシリーズで培った画像処理技術を踏襲することで、ノイズの少ない高画質な画像を提供。診断の妨げになる組織のアーチファクトを低減し、境界を強調して表示するSilky Image Processing (SIP)や、超音波ビームをリアルタイムかつ多方向に送受信し、それぞれの画像を重ね合わせることで、超音波の散乱により発生するスペックルノイズを低減し、コントラスト分解能を向上させるCompound Imagingなどの画像処理技術により、視認性の良い画像を提供、病変を明瞭に観察することができる。
3. 日常診断をサポートし、簡単な操作が可能なアプリケーション:Clean Application
心筋梗塞や脳卒中などの起因となる動脈硬化のリスク評価として、超音波を使用して頸動脈の壁の厚さを測定することが有用とされている。ARIETTA 50シリーズでは血管の壁の厚さを自動で計測するAuto IMT(Intima-Media Thickness) 機能をオプションで搭載。計測に使用する画像を手動で選択する必要がないため、検査時間の短縮や検査者による依存性が解消され、客観的な評価が可能。また、リニアプローブ走査時にビームを広げて深部を広角に観察することができるトラペゾイドスキャンが可能。高周波であるリニアプローブでありながら、表在組織だけでなく広い視野で対象物を観察することができる。
問い合わせ先=日立製作所 ヘルスケアビジネスユニット グローバルビジネス統括本部
TEL:03-6284-3100