Siemens Healthineers/RSNAに出展したSiemens Healthineersの最新ソリューションを日本各地で紹介
シーメンスヘルスケアは2018年12月15日と22日両日、「RSNA 2018 Flash Seminar」を開催した。
同セミナーは、2018年11月25~30日に開かれた第104回北米放射線学会(RSNA 2018)で発表されたSiemens Healthineersの新製品や最新テクノロジーについて紹介するもの。同セミナーは12月15日に福岡、12月22日に東京で開催され、セミナーの様子はライブ中継システムを利用して名古屋、岡山、金沢の各会場にも配信された。
12月22日の東京会場では、多くの医療関係者が参加。日本医科大学付属病院放射線科技師長の土橋俊男氏が座長を務めた。
はじめに、RSNA 2018の概要が報告された後、Digital Health Service、CT、US、Imaging IT、MI、Image-Guided Therapy、X-ray Products、Enterprise Services、MRIの各分野に関するシーメンス製品のトピックスが紹介された。以下に、各分野ごとにその概略を記す。
機能性を向上させた新製品や
ソリューションが多数出展
〈Digital Health Service〉分野では、「teamplayクラウド」による高速AI分析処理を実現した診断支援サービスやヘルスケアデータの利活用を促進するデシジョンサポートサービスを紹介。
〈CT〉分野では、日本でも販売されている「FAST 3D Camera」が2018 Edition Patent Awardを受賞したことが報告され、さらに「SOMATOM Force」の最新機能として1024マトリックスで画像表示する技術や被ばく低減技術である「Tin filter」などを紹介した。
〈US〉分野では、先日国内販売が開始されたハイエンド超音波画像診断システム「ACUSON Sequoia」や、最新のイメージング技術である「BioAcoustic Imaging Technolo
gy」の有用性を説明。
〈Imaging IT〉分野では、画像解析ソリューション「syngo ViaVB40」の最新診断支援機能を紹介した。
〈MI〉分野では、最新のPET・CT「Biograph Vision」を紹介。検査オーダごとに撮像条件を、被検者ごとに撮像範囲を最適化する機能について説明した。
〈Image-Guided Therapy〉分野では、モバイルCアーム装置「Cios Select FD」と「Cios Spin」を紹介。これによりCiosシリーズのフルラインナップが揃ったとして、さまざまな手術支援が可能となったことを強調。加えて、ブースで出展した「nexaris Angio-CT」について説明した。
〈X-ray Products〉分野では、最新の一般撮影装置の有用性やマンモグラフィ「MAMMOMAT Revelation」の広角トモシンセシス機能について解説した。
〈Enterprise Services〉分野では、同部門における戦略的な取り組みとしての顧客とのパートナーシップに関する国内外の事例について紹介、説明を行った。
〈MRI〉分野では最新型の3機種を紹介。さまざまな診療科の医師の要望に対応するこれらの装置には、Precision Medicineに対応する被検者の特性に依らず、安全な検査と画像を提供する新技術「BioMatrix」技術を搭載しており、米国ブースでも大いに注目を集めたと報告した。
Deep Learningによる新技術が登場
企業展示では各社の技術競争が激化
また、RSNAテクニカルレポートでは、市川勝弘氏(金沢大)が福岡会場からのライブ講演を行った。市川氏は、RSNA 2018について「Photon Counting CT技術に関して、開発はまだ途上だが、臨床に使えるエビデンスが揃いつつある。Deep Learning技術を用いたCT研究は多岐にわたり、画像再構成やノイズ低減、画像評価といった各新技術が登場している。ユーザーはよくわかったうえで見守らなければならない。機器展示では、中国の新興メーカーの急成長に目を見張るものがあった。一方、各社の技術的進歩も競争が激化している。今後が非常に楽しみである」と総括した。