NEC/医療セミナー2016
毎年恒例のNEC医療セミナーが、2月19日、東京会場(東京都港区、NEC本社ビル)、2月26日に大阪会場(大阪府大阪市、ホテルニューオータニ大阪)で開催された。セミナーは、両会場ともに3つの講演と展示会で構成された。
東京会場では、同社医療ソリューション事業部・事業部長の中家章雄氏が、開会挨拶に続き情報分野への取り組みについて語り、「変化に対応する新たな医療インフラとしてネットワークが重要になる。NECはさらに医療インフラの高度化に取り組んでいきたい」と述べた。
上野惠子氏(東京女子医大東医療センター院長)は、「これからの地域医療に向けた病院の取り組み」と題して講演。仮想化による病院情報システム構築の経緯とポイントを述べた後、「在宅医療支援や高額な画像診断装置の地域での共同利用にICTが役立つようなシステム開発を望む」とICTへの期待を述べた。
町田二郎氏(済生会熊本病院副院長)は、「医療情報と地域医療構想」と題して講演。同院における医療情報の活用と電子クリニカルパス運用を紹介。医療情報ネットワークについて「1人の患者が地域で受ける一連の医療の質に責任を持つ仕組みの構築が必要」と述べた。
飯田達能氏(永生会 永生病院院長)は、「これからの地域医療に向けた病院の取り組み~回復期・慢性期の立場から」と題して講演。同院がある八王子市を中心とした地域における地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」を活用した地域医療連携の取り組みを紹介した。
講演の後、パネルディスカッションが行われ、地域医療連携のあり方などについて議論が行われた。
東京のセミナーには約220人、大阪のセミナーには約150人の関係者が参加して盛況を呈していた。