GEヘルスケア・ジャパン/第13回ヘルシーマジネーション・カレッジ開催
GEヘルスケア・ジャパンは、3月11日に日本GE(東京・港区)にて、社会で関心を集めている医療テーマについて専門家を招き最新の情報を伝える「ヘルシーマジネーション・カレッジ(第13回)」を開催した。今回のテーマは「子どもにやさしいMRI検査とは? 小児画像診断の安全性」で、2題の講演が行われた。
同社代表取締役社長兼CEOの川上 潤氏は、冒頭つぎのように挨拶。「当社のSILENT SCANは、2013年にリリースした音を出さない技術であり、SILENT SCANが搭載されたMRIは現在国内で89台稼働している。これは将来MRIの標準となるものであり、また、具体的な臨床効果を踏まえてイノベーションが広がる技術である」。
相田典子氏(神奈川県立こども医療センター放射線科部長)は、「こどもにやさしい画像診断を目指して:小児画像診断を取り巻く状況」を講演。鎮静が必要である、被ばくリスクを考えなければならない等、小児画像診断には特有の難しさがあり、専門性が要求されるとした。さらに、「子どもにとってベネフィットがあるならば、たとえ侵襲があっても行う。その見極めをきちんと行ったうえで質の高い画像診断をするためには、担当医と画像診断医の連携が必要である」と語った。
渡邉嘉之氏(大阪大学大学院医学系研究科准教授)は、「小児MRにおけるSILENT SCANの有用性と可能性」を講演。「SILENT SCANは“患者にやさしい”という、高性能・高機能化を目指してきた今までとは方向性の違う機能であり、パラダイムシフトが起きた感があった。同機能の使用で、リスクの高い小児MRI検査時の追加鎮静が減り、安全性が向上している。現在は頭部中心だが、多くの部位の検査に使用が可能になること、また同機能が搭載された装置の普及が望まれる」と述べた。