キヤノンマーケティングジャパン/介護施設向け運動機能測定システムを発表
キヤノンマーケティングジャパン(以下、MJ)とキヤノンITSメディカルは、6月1日に介護予防事業所向けソリューションの一環として、ロコモティブシンドローム対策を目的とした運動機能測定システム「ロコモヘルパー」を発売し、プレス内覧会が 5月23日・24日にキヤノンMJ本社(東京・港区)で行われた。
介護予防関連施設では、同施設に通う高齢者の健康寿命延伸を目的に健康状態を把握するため、ロコモティブシンドロームの判断規準となる運動を定期的に測定し、それらをもとに運動指導を行っている。ロコモヘルパーは、その際の運動測定を赤外線深度センサーカメラ(Microsoft社のKinectセンサー)とPCを用いて行い、記録するITシステムである。
同システムは、赤外線カメラで認識した測定対象者の骨格情報をもとに、システムにあらかじめ実装した運動種目(開眼片足立ちや椅子の立ち座りなど)の測定等を自動的に行う。これにより、従来は介護スタッフ(通常3人)が手作業で行っていた運動補助やストップウォッチ等の運動測定、評価レポート記録作成の必要がなくなり、作業負担の低減が可能になる。また、同システムでは前回と今回の測定データと合成して動画比較し、運動指導の効果等を動画で検証することもできる。
内覧会では、キヤノンITSメディカル取締役の伊原彰人氏が、キヤノンMJグループの医療ソリューションにおける中長期成長戦略などについて述べ、同社企画管理本部の浅野 康氏が、ロコモヘルパーの概要等について説明した。その中で伊原氏は、「今後重要なのは、ロコモティブシンドローム対策としての運動測定基盤をどのように社会インフラとして確立するかであり、ロコモヘルパーはその入り口のソリューションとして開発した」とシステム開発の背景を語った。