島津製作所/動脈硬化などによる下肢血管狭窄のカテーテル治療を支援する血管撮影システム向けオプションに新機能を導入
島津製作所は、血管撮影システム「Trinias(トリニアス)」シリーズ「unity edition(ユニティ エディション)」向けの下肢長尺表示オプション「SCORE Chase(スコア チェイス)」に、骨の像を減算処置して血管のみを強調する新機能を導入した。
血管撮影システムは、狭窄した血管をカテーテルで拡張する血管内治療の際に使用されるX線撮影装置。血管内治療は、外科治療と比較して低侵襲なことから、治療技術の確立が進んでいる。下肢領域においては、高血圧や糖尿病を原因とする動脈硬化によって狭窄した血管のカテーテル治療が増加傾向にあり、患者の被ばくや造影剤投与量を低減する技術が求められている。
当社がこのたび開発して製品に導入した機能は、下肢全域の血管を造影して撮像した長尺画像から骨の像を減算処理することで、血管だけを鮮明に表示するもの。この機能を生かし、カテーテル治療をより安全かつ効率的に進めるために血管画像を強調するロードマップと呼ばれる処理も再造影無しで可能にした。これまでのロードマップ処理に必要だった造影剤の再投与や再撮影などが不要になり、治療中の造影剤使用量や被ばくの低減、スムーズな検査が期待できる。
<特長>
独自の画像処理技術により、下肢領域の長尺画像を簡便な操作で自動生成できる。長尺画像から骨の像を減算処理することで、従来よりもさらに鮮明かつ精密に血管のみを表示することができる。また、取得した長尺画像からロードマップ処理を行うため、造影剤を投与して撮影し直す必要が無く、従来の手法と比較して造影剤の投与量を約35%、X線量を約20%低減できるケースもある。
問い合わせ先=島津製作所 広報室
TEL:075-823-1110