NEC/倉敷中央病院とAIを活用した予防医療に向けて共創を開始
倉敷中央病院とNECは、倉敷中央病院が2019年6月にオープンする「倉敷中央病院付属 予防医療プラザ」(以下 「予防医療プラザ」)において、「自分のいのちの未来を見よう」をコンセプトに、AIを活用した予防医療に向けて共創活動を開始した。
倉敷中央病院では、総合保健管理センターを1987年に設立し、年間約3万8千人の人間ドックや各種健診を行っている。一方、近年の高齢化に伴い受診希望者は年々増加しており、更なる予防医療の充実と受診体制の整備が必要となっていた。
そこで、倉敷中央病院では、総合保健管理センターを新築移転し、新たに「予防医療プラザ」を2019年6月にオープンすることで、予防医療や市民の健康増進に向けた取り組みを推進していく。
今回、倉敷中央病院とNECは、NECのAI技術である「異種混合学習技術」を活用したソフトウェア「NEC 健診結果予測シミュレーション」を用いて、倉敷中央病院総合保健管理センターに蓄積されている過去5年間約6万人分の健康診断データを分析し、健診結果の予測の精度向上に取り組む。
さらに、倉敷中央病院に蓄積されている診療データも組み合わせて分析し、生活習慣と診療データの関連性を検証することで、発症予測まで視野に入れた技術検証を進め、予防医療プラザで利活用することも検討している。
「NEC健診結果予測シミュレーション」は、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つである「異種混合学習技術」を活用し、そこから導き出された健診結果予測モデルを用いて開発したもの。具体的には、健康診断データ(体重、腹囲、血圧、糖代謝、脂質代謝など)や生活習慣データ(運動や食事、飲酒など)を基に分析することで、生活習慣病の判定に関係の深い9種類の検査値を数年後まで予測する。また、対象者が生活習慣を見直した際の将来的な検査値のシミュレーションを行うことで、対象者の行動変容を促すことが可能である。