キヤノンメディカルシステムズ

キヤノンメディカルシステムズ

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グループ医療部門合同で新製品・新技術を展示
 キヤノンメディカルシステムズは、初めてグループの医療部門合同の形で出展し、通路を隔てた2ヵ所合計1000㎡のスペースに、各製品をエリア分けして展示した。初日に展示ホール2階で行われたX線アンギオグラフィーシステム「Alphenix」発表会(同日発売)の席上で、キヤノンメディカルシステムズ代表取締役社長の瀧口登志夫氏は、「グループ一体となってメディカル事業を推進していくという体制を世の中に訴求するという思いを込めている」とブーステーマについて解説した。
 また、初日夕方にはキヤノン会長の御手洗冨士夫氏が同社ブースの視察に訪れた。同氏は、「AIを使ったITは放射線科には便利だ」などとブースの感想を語り、医療分野での今後の事業展開について「医療を補強するためのM&Aは今後も続けていく」と抱負を述べた。

●【新製品】X線アンギオグラフィーシステム「Alphenix」
 「Alphenix」は、床置型シングルプレーンシステム「Core+」とバイプレーンシステム「Biplane」の2タイプがあり、平面検出器は8×8インチ(心臓=循環器用)、12×12インチ(頭部、多目的用)、12×16インチ(頭腹部用)から選択できる。同装置は、①画質向上、②ワークフロー改善、③被ばく低減、④経済性の向上をキーワードに開発され、特に力を入れた要件が①と②である。新製品発表会では、同社X線事業部の廣瀬聖史氏が、「画質向上に関しては、画像処理エンジンの一新と新開発したコーンビームCT『Alpha CT』、高精細検出器『Hi-Def Detector』(オプション)の採用により実現した。ワークフロー改善は、術者自身が必要なシステム操作を行うためのタッチパネル操作卓『Alphenix Tablet』(オプション)の導入等によって達成した」と説明した。

●【新製品】高精細CT「Aquilion Precision」
 CTエリアで注目を集めていた装置が、高精細CT「Aquilion Precision」。同装置は、FIRSTに続く画像再構成技術「AiCE(Advanced Intelligent Clear-IQ Engine)」を搭載したモデルの世界先行販売が2018年4月10日に始まっており、「AiCE」に関しては、デモ端末により説明員が技術概要等を紹介していた。同技術は、ディープラーニングを用いて設計されたノイズ成分のシグナル成分を識別する処理により、分解能を維持したままノイズを選択的に除去する再構成技術であり、「Aquilion Precision」が初搭載となる。

●【新製品】1.5テスラMRI「Vantage Orian」
 MRIエリアには、18年4月11日に発売された1.5テスラMRI「Vantage Orian」を展示。同装置は、高精度デジタル制御技術「pureGradient」や、心臓シネ検査の時間短縮技術「k-t SPEEDER」をはじめ数々の新開発技術を搭載した点がトピックとなる。省エネ対策としては、新しい消費電力削減技術「ECO Mode Plus」の採用により、従来比21%の消費電力削減を達成。そのほか、着脱可能な移動式寝台の採用や新たに架台にモニターを搭載するなどハードウェアの見直しにより、ワークフローのさらなる効率化が図られている。同エリアには、18年3月に始まった3テスラMRI「Vantage Titan 3T」による熊本大学とボルドー大学(仏)とのディープラーニングのMRI撮像への適応に関する共同研究の経過を紹介するモニターを設置していた。

●【新製品】超音波診断装置「Aplio a-series」「Xario g-series」
 18年4月13日に発売した超音波診断装置を2機種展示。「Aplio a-series」は、同社超音波診断装置の新たなハイエンドシリーズであり、「i-series」のビームフォーミング技術を継承しつつ装置の小型・軽量化を実現。「Xario g-series」は、観察モニターに上位機種と同じ21.5インチのワイド画面液晶モニターを搭載したほか、モニターを開くと2秒で自動起動する高速起動、最大連続8時間使用可能な大容量バッテリーの搭載、周辺機器とのワイヤレス接続などの特長を有している。

 そのほか、X線管保持装置の各稼働軸全てに電動駆動機構を搭載したオートポジション機構付き一般撮影システム「RADREX DRite」(18年2月中旬発売)、医療情報統合ビューア「Abierto Cockpit」などを出展。「Abierto Cockpit」は電子カルテと連携した「診療Cockpit」を参考展示し、来場者の関心を集めていた。


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