島津製作所
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予防から予後に至るまでヘルスケア全般を支援
島津製作所は、X線画像診断システム関連の技術力と分析計測技術、この2つのコア技術により予防から診断、治療、予後に至るまで人々の一生を通じてヘルスケアに貢献することを目指している。今回のITEMにおいても、その理念のもとに開発された製品群が展示され、来場者の足を止めさせていた。
●【新製品】デジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX8 Version」
島津製作所が今回の展示において最も力を入れていた製品が、2018年1月に販売を開始したデジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX8 Version」である。同年4月11日にラインアップに加わった自社製DRシステム搭載モデルも含め、搭載FPD別に6台(島津、キヤノン、富士フイルムを各2台)の実機を展示した。同装置は、外観デザインを一新し、X線管支柱を伸縮式(国内メーカー初)とすることで走行時の前方視認性を向上させた。装置のコンパクト化もデザイン一新の目的であり、支柱高を1780㎜(従来型の高支柱タイプは1930㎜)に短縮し、本体の横幅も560㎜(従来型は580㎜)に抑えられた。併せて本体手前にFPD収納スペースを設けるなど、使い勝手の向上が図られている。また、モニタの大型化(従来の17インチからフルフラットタイプの19インチに拡大)により、画面の視認性や清掃性が向上した点も最新型の特長である。なお、同社製DRシステム搭載モデルは、病院情報システムとの連携によって画面に次の検査予定が自動的に表示される機能を搭載している。
●【新製品】血管撮影システム「Trinias unity edition」
18年1月11日に発売された血管撮影システム「Trinias unity edition」バイプレーンタイプ4モデルの中から、天井走行タイプの16×12インチFPD搭載システムを展示。「unity edition」は、DSAの補正技術「Flex-APS」と天板横手動にも対応した下肢用アプリ「SCORE chase」を初搭載したほか、拍動で動くステントを認識・補正して関心領域を表示する機能「SCORE StentView」を改良・搭載している。
●【新製品】乳房専用PET「Elmammo Avant Class」
17年9月に発売した最新バージョンの「Elmammo Avant Class」を展示。「Elmammo Avant Class」は、寝台上面と検出器間の距離短縮により検出器ホールに胸を入れやすくしたことで従来課題とされていた胸壁部分のブラインドエリアの縮小を達成、また、被検者がうつ伏せの姿勢をとりやすいように顔を乗せる部分の窪みを深くする形状変更を行い、より患者に優しい装置へと進化、さらに、従来からの大視野モデル(AFOV156.5㎜)に加え、コストを抑え導入しやすくした標準モデル(同103㎜)が新登場するなど、従来ユーザーからの要望を反映して開発された。同社は、大視野モデルのターゲットユーザーを主に検診センター、標準モデルを一般向け病院に設定している。
●検体前処理装置「CLAM-2000 CL」
前回も出展した高速液体クロマトグラフ分析装置「Nexera LC-MS/MSシステム」と連動する検体前処理装置「CLAM-2000 CL」を展示した。2装置の連動により、採血管をセットするだけで前処理からLCMS分析までの全自動化を実現した。「CLAM-2000 CL」は、前処理作業時間を手作業(15~20分)から3分に短縮可能。なお、同装置は17年に薬機法登録システムとなっている。
●再来受付システム「MERSYS-Ⅳ」
島津エス・ディーの再来受付システム「MERSYS-Ⅳ」のうち、19インチ縦型モデル(17インチ横型も設定)を展示。同製品は、商品名が示すように「第4世代モデル」に当たる。最新バージョンは、受付票がワンアクションで出力される形に改良されたほか、障害リスク低減を目的に装置個々と病院情報システムが1対1で連携する方式とし、障害時に全台が停止しないような設計となっている。
そのほか、島津の主力製品であるX線TVシステム「SONIALVISION G4」や、一般撮影システム「RADspeed Pro」も例年通り展示された。