第45回東京モーターショー2017/国内自動車メーカーが福祉車両の未来像を提案
第45回東京モーターショー2017(主催:一般社団法人日本自動車工業会)は、10月27日~11月5日に東京ビッグサイト(江東区)で開催された。ショーテーマは、「世界を、ここから動かそう。BEYOND THE MOTOR」。国内外の153社・団体が出展し、合計380台が展示された。
同イベントには、毎回市販車の他に各メーカーが次期市販車を示唆する参考出品モデルや、未来のカーライフのあり方を提案するコンセプトカーを出展する。後者については、トヨタが福祉車両の将来像を示す電気自動車(EV)の「Concept-愛i RIDE」を展示して来場者の注目を集めていた。
同モデルは、ユニバーサル性を重視した小型モビリティ(乗車定員2名)で、車椅子生活者が単独で乗降・運転できるように設計されている。ガルウイングと呼ばれる跳ね上げ式のサイドドアを採用するため、車椅子を横付けしての乗降が可能。運転席シートが電動スライドにより車椅子と隣接し、身体を横にずらすだけで車内に移動することができる。車椅子は、サイドドアに付属するワイヤーで吊り下げ、乗員が持ち上げることなく運転席後方に格納。車内にステアリングやブレーキペダルはなく、運転席アームレスト先端のジョイスティックで全ての運転を操作する。
車椅子対応の提案については、ダイハツが小型商用EVコンセプト「DN PRO CARGO」を展示。同モデルは、低床フラットフロアの利点を車内空間の拡大に活かし、商用用途への対応性を高めたマルチユースバンである。低床化は、乗員の乗降や車椅子の収納性向上が目的でもあるという。