米国医療機器・IVD工業会/医療現場での医療者に対する最新被ばく低減技術を紹介
一般社団法人米国医療機器・IVD工業会(AMDD)は、7月21日にコンファレンススクエア エムプラス(東京・千代田区)で「『医療従事者の安全を守る』レクチャーシリーズ第2回 医療現場における放射線の影響と最新技術による被ばく量低減策」と題したプレスセミナーを開催した。AMDDでは、先進医療技術の役割についての理解を深めるためのメディアイベントを展開しており、今回は医療被ばくをテーマとした。
同工業会理事のウィリアム・フィリップス氏(セント・ジュード・メディカル)の挨拶の後、まず似鳥俊明氏(杏林大)が「放射線被ばくの現状と課題、および循環器領域における新技術」と題した講演で、国内における医療被ばくの現況を説明。そこで、職業被ばくを低減する技術として、カテーテルアブレーション術において、X線透視による被ばく線量を低減することができるシステム「MediGuideテクノロジー」を紹介した。
次に、宮本俊之氏(長崎大)が「整形外科における被ばくリスクと最新技術」と題して講演。整形外科領域における骨折手術の際に、術者の被ばく低減に威力を発揮するディスタルターゲティングシステムである「SURESHOT」を紹介。同院における実績として放射線照射時間を75%削減することができたと述べた。
最後に、盛武 敬氏(産業医科大)が「血管内治療における医療被ばくの測定と防護」と題して講演。医師が行うべきIVR被ばくのリスク管理や、実際に被ばく線量を管理するための機器やシステムをいくつか紹介。放射線防護委員会(JSNET)と日本放射線技術学会(JSRT)による共同調査事業や、医学教育における放射線教育の現状を説明した。