キヤノン/NEDO の大型プログラムに採択された iPS 細胞を用いた人工血小板製造プロジェクトに参画(24.9.12)

キヤノンは、京都大学 iPS 細胞研究所(CiRA)を中心とする研究開発プロジェクト「高品質人工血小板の連続製造システムの研究開発とその実用化」に参画する。本プロジェクトはこの度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した事業「経済安全保障重要技術育成プログラム/有事に備えた止血製剤製造技術の開発・実証」の実施予定先として採択された。

本プロジェクトには、京都大学(CiRA および医学部附属病院)を中心に、キヤノンのほか、佐竹マルチミクス、Minaris Regenerative Medicine 、東京慈恵会医科大学、千葉大学、山梨大学が参加している。研究開発プロジェクトの実施期間は 5 年間で、iPS 細胞から人工的に血小板を連続製造するシステムの確立と実用化を目指し、重要な医療資源である血小板の安定供給と治療の質の向上を図ることを目的としている。2024 年度から 2028 年度の予算は、合計 50 億円である。

本プロジェクトは、CiRA の江藤浩之教授らの研究グループが iPS 細胞から血小板を作製する技術の進化を図り、キヤノン、佐竹マルチミクスが人工血小板の実用化に向けた製造技術の開発、Minaris Regenerative Medicine が製造管理・品質保証体制の確立を担う。東京慈恵会医科大学は血小板の品質をより精密に測定するモデルの開発を担う。千葉大学、山梨大学および京都大学は、治験デザインの策定と実施を担う。

キヤノンは、グローバル優良企業グループ構想フェーズ VI において、積極的に事業ポートフォリオの転換を進める中で、画像診断事業を主力としたメディカル事業に注力しており、再生医療を含むバイオメディカル領域やヘルスケア IT 領域の事業成長を目指している。その一環として、細胞を大量に培養することができる細胞製造装置の技術開発を推進している。

◼ プロジェクトの概要

●事 業 名: 経済安全保障重要技術育成プログラム/有事に備えた止血製剤製造技術の開発・実証
●研究開発テーマ名: 高品質人工血小板の連続製造システムの研究開発とその実用化
●実施体 制: 京都大学(CiRA および医学部附属病院)
キヤノン/佐竹マルチミクス/Minaris Regenerative Medicine /
東京慈恵会医科大学/千葉大学/山梨大学
●研究期 間: 2024 年度〜2028 年度の予定
●事業規 模: 50 億円
●事業の目的および研究開発内容:
ほぼ全ての患者に拒絶反応なく輸血できるユニバーサルな血小板の開発を目指し、以下を実施する。
①ヒト iPS 細胞から人工的に高品質な血小板を生産する新たな基盤技術の開発
②⾮臨床試験及び臨床試験の実施に必要な血小板量を確保できる高効率生産プロセスの開発
③社会実装に必要な商用製造を見据えた製造管理・品質管理体制の構築
④ヒトでの有効性や安全性を高精度に予測評価可能な新しい動物モデル⾮臨床試験法の確立と実施
⑤ヒトでの有効性や安全性等の確認を⾏う臨床試験

問い合わせ=キヤノン 広報部

ホームページ:https://global.canon/ja/news


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