フィリップス・ジャパン/集中治療室や病棟をリアルタイムに管理するソリューションを出展

フィリップス・ジャパン/集中治療室や病棟をリアルタイムに管理するソリューションを出展

フィリップス・ジャパンでは、集中治療室や病棟をモニタリングして患者の容体を把握する様々なITソリューションを出展。
最終日となる7月12日には、会場のショートプレゼンスステージにて「フィリップスが提供するデータ利活用ソリューション群」と題したショートプレゼンを実施するなど、来場者に同社ソリューションを積極的にアピールした。
ブース展示では、昭和大学の附属4病院で運用されている遠隔集中治療ソリューション「eICU」が展示された。2024年の診療報酬改定により、特定集中治療室管理料に関する診療報酬が改定され、治療室内に配置される専任の常勤医師が宿日直しているか否かで加算料が大きく異なるようになった。多くの医療機関では、治療室内に配置される医師は宿日直を行っている医師だったことから、5~6割程度の医療機関で特定集中治療室管理料が1-4から5,6に引き下げられ、経営的に大きなインパクトを与えることとなったが、遠隔モニタリングにより特定集中治療室管理料1及び2の施設から支援を受けることで特定集中治療室遠隔支援加算が認められることから、フィリップスではeICUシステムの販売にも力を入れているという。

●医療機器データの連携ソリューション「Capsule」
同社ブースでは、医療機器データの連携ソリューション「Capsule」を展示。同ソリューションは、異なるメーカーの医療機器のデータを取り込んで電子カルテや部門システムとの接続を可能にするシステムで、医療データ収集のためのコスト削減と導入期間短縮を具現化するツールとして聖路加国際病院などのユーザーからの評価も高いという。
同ソリューションでは、各医療機器から収集したデータを「Capsule」サーバにデータを送信してHL7に変換し、電子カルテや各部門システムにリアルタイムでデータを送信することができる。同ソリューションでは、フィリップスの持つ20年以上の医療機器統合の経験、100社以上の医療機器メーカーと50社以上の電子カルテや重症部門システム等との接続実績を持ち、世界2600以上の医療機関で導入されている。
また、「Capsule」用の接続HUBは、どこに差しても自動で医療機器の機種等を判別してデータを自動で送信するため、差し間違い等の防止にも役立つので医療事故を無くすことに貢献。接続のコストを大幅に抑制できることも経営的な貢献につながるとしている。


連携ソリューション「Capsule」

●早期警戒システム(EWS)

EWSは一般病棟で患者の容体急変を予測して医療従事者に気づきを与えるシステム。「Fortec ACSYS Gateway」は、医療機器データと電子カルテ/部門システムの両方のデータをACSYSゲートウェイに集約し、そのデータから前日より重症化した患者や重症度のスコアが高い人を赤色で表示するなどして、患者の危険度を色分けでトリアージすることで、より医療従事者に患者の容体変化を認識してもらうもの。
同システムでは、急性疾患の予後予測スコアとして広く普及しているNational Early Warning Score (NEWS)スコアを使用し、同スコアの数値から患者の緊急度を評価、表示する。同システムでは、病棟ごとに分けて表示することが可能であり、病棟内の患者さんの様子が一目で分かる他、同システムはダッシュボード機能も有しており、部署別NEWS評価や看護必要度、時間帯別の発報件数等を表示することができ、病床管理の効率化などに活用することができる。同社では、最終的にはPFM(Patient Flow Management)システムの一部として機能させたいとしている。


早期警戒システム(EWS)の病床管理画面


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