JVCケンウッド/スマートで快適な画像診断環境に向けて

JVCケンウッド/スマートで快適な画像診断環境に向けて

http://www.jvc.com/jp/pro/healthcare_sys/

 JVCケンウッドは、「スマートで快適な画像診断環境に向けて」をテーマに掲げ、“i3シリーズ”を中心とする医用画像表示モニターのフルラインアップや同社のモニター製品群と連携可能な最新のソフトウェア/サービスを、ITEM2024で披露した。

●【初展示】21.3型300万画素カラー液晶モニター「CL-S301」
 2023年7月に正式発表したPACS用医用画像表示モニターの最新“i3シリーズ”モデル、21.3型300万画素カラー液晶モニター「CL-S301」を初出展した。同機はType-Cケーブル1本で映像伝送と給電ができるためノートPCやモバイル端末とのスマートな接続を可能であり、読影室などですっきりとした快適な作業スペースを実現できる。また、KVM(Keyboard、Video、Mouse)スイッチ機能を搭載し、2系統入力にも対応したことで、同機1台で2つの異なるPC端末の切り替えや表示が可能となり、設備費用の削減にも貢献する。さらに、従来モデルと比較していっそうの狭ベゼル化を果たしたことで、2台並列で使用した際の視線移動と長時間にわたる読影作業の負担軽減が可能となる。また、従来のsRGBの色域表示(sRGBモード)だけでなく、より広い色域を持つNTSC比約94%(Nativeモード)の広色域表示に対応したこともトピックだ。同社スタッフは「CL-S301」の特長について、「大規模病院はもちろんのこと、遠隔や在宅での画像診断にも対応できる。医療機関及び医療従事者の業務効率化や働き方改革を確実にサポートする1台」と解説していた。


21.3型300万画素カラー液晶モニター「CL-S301」

●マルチモダリティモニター「CL-S1200」
 ブースでは30.9型のワイドな画面領域と業界最高水準の1200万画素の高解像度を有する「CL-S1200」も、来場者の興味を引いていた。
 同モニターは、マンモグラフィ画像の二画面表示をはじめ、CT・MRI・超音波・病理画像などの同時表示に対応。1画面にビューワ、レポート、AI判定など、さまざまなアプリケーションウィンドウを自由にレイアウトできる。ワイドでシームレスな大画面により、快適な画像診断環境を提供すると共に、視線移動の負荷を軽減し、読影用スペースの有効活用にも貢献する。さらに、AIの学習のために大量の教師データの作成を要する医用画像AIソフトウェアの開発現場においても、大画面・高画質表示により、長時間かつ集中力を要する医師の作業を支援する。その他、モノクロ画像/カラー画像を最適な階調で表示するダイナミックガンマ機能や、輝度・コントラストを30秒間最大値まで引き上げて識別できるグレースケール階調を拡大させるターボルミナンス機能などにより画像診断の正確性と利便性を高めていることも、同モニターの訴求点である。
 ブースでは他にも、マンモグラフィ向けの500万画素21.3型カラー液晶モニター「CL-S500 Dualstand」、500万画素21.3型モノクローム液晶モニター「MS-S500」、PACS用医用画像表示モニター向けの800万画素32型カラー液晶モニター「CL-R813」、600万画素30型カラー液晶モニター「CL-S600」、病院情報システム(HIS)/電子カルテ/クリニック向けの200万画素21.3型カラー液晶モニター「CL-R211」、内視鏡向けのフルHD27型カラー液晶モニター「CL-E270」などを展示。各モダリティに応じたモニターを数多くラインアップしていることをアピールしていた。


マルチモダリティモニター「CL-S1200」

●統合ユーティリティソフトウェア「Medivisor Utility」
 統合ユーティリティソフトウェア「Medivisor Utility」は、モニター各種機能を一元管理することで操作性と読影ワークフローを改善する。同ソフトウェアの活用により、従来はモニターのファンクションキーを押して行う必要があったメニュー選択やモードON/OFFの切り替え作業を、マウスまたはキーボードでも操作可能となり、かつWindows画面上に表示されるアイコンをワンクリックするだけで実行できる。操作にかかる手間を削減したことで、モニターに搭載されている画像診断サポート機能や各種設定がよりスムーズに利用でき、AI画像診断ビューワとの連携などで複雑化する画像診断作業の効率を高めることもできる。


統合ユーティリティソフトウェア「Medivisor Utility」

●ネットワーク精度管理クラウドサービス「PM Medivisor Cloud」
 ブースでは他に、ネットワーク精度管理クラウドサービス「PM Medivisor Cloud」も注目を集めていた。
「PM Medivisor Cloud」は、院内外に設置されたモニターの稼働状況をインターネット経由で安全かつ効率的に収集・分析・蓄積し、管理者に提供するクラウドサービスである。管理者が場所を問わずモニターの品質状態を遠隔で一括管理・確認できるため、管理作業の大幅な効率化と保守コストの削減が期待できる。また、セキュアな通信プロトコルを介して、インターネット経由での遠隔管理が安全に実施可能。管理者の負担を軽減し、医療現場における人手不足へのサポートや、遠隔・在宅での画像診断のニーズに対応するソリューションとなっている。


ネットワーク精度管理クラウドサービス「PM Medivisor Cloud」


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