東芝メディカルシステムズ/リニアック

東芝メディカルシステムズ/リニアック

 東芝メディカルシステムズは、Elekta AB社製放射線治療システム(リニアック)「 Versa HD」を発売した。
 同製品は、すでに販売が開始されている欧米を中心に100台以上の受注を獲得しているエレクタリニアックの最高機種であり、高い安全性のもと、1台で全身の様々ながんを治療できるよう設計された高精度放射線治療システムである。
<特長>
▽高線量率での放射線治療が行えるFFF(フラットニングフィルタフリー)技術を搭載。これにより、呼吸や消化活動による動きのある部位において、動きによって生じるエラーを削減し線量の集中性を高めることができ、 一般的には時間のかかる強度変調照射であっても、搭載されている高性能MLC(マルチリーフコリメータ)であるAgilityの低い漏えい率と高速なリーフ移動の働きで、短時間で高品質な線量投与が行える
▽VMAT(強度変調回転放射線治療)照射中にコーンビームCT画像を同時に収集する機能を装備。治療計画通りに照射が行えているかを確認でき、高い安全性を提供
▽非接触での自動患者認識機能を有しており、照射準備中の患者が自動的に選択されるとともに、必要な固定具などの照射条件が表示されるため、治療体位の再現性が高まり、ヒューマンエラーの低減が期待できる
▽従来のX線によるIGRT(画像ガイド下放射線治療)機能に加えて、軟部組織の描出能に優れた超音波画像ガイド下でのIGRT機能を搭載。X線コントラストが低い乳房や、前立腺領域などの高精度放射線治療において効果を発揮
▽照合記録に加えて実用的な治療RIS機能を有しており、①患者登録、治療スケジュール、②疾病分類、悪性腫瘍の病期分類、放射線治療経過評価などの診断情報、③放射線治療部門の業務進捗、④放射線治療照射記録をはじめとする各種レポート出力、などの情報やプロセスを管理することができる
▽①自社開発の治療計画システムであるため、高分解能・低漏えいの高性能MLCであるAgilityを忠実にモデリングすることができる。②生物学的な反応を考慮した線量制限を臓器別に設定することができるため、トライ・アンド・エラーの削減が期待できる。③線量分布最適化においては、複数の要素を組み合わせて線量制限を設定できる。④ペンシルビーム、コラップスドコーン、モンテカルロという計算エンジンを搭載。⑤線量計算にはGPUが活用できるので、線量分布計算が短時間で完了。などエレクタの統合的治療計画システム「Monaco 5」を構成に含んでいる
※問い合わせ先=東芝メディカルシステムズ 広報室 TEL 0287・26・5100

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