日立メディコ/マルチスライスCT

日立メディコ/マルチスライスCT

 日立メディコは、撮影線量を最適化する機能や線量情報を管理する機能を向上させた新しい64列/128スライスCT装置 「SCENARIA EX Edition」を発売した。
<特長>
▽被検者の体型を位置決め画像から推定し管電流を変調する 「IntelliEC」と、逐次近似を応用したノイズ低減処理 「Intelli IP(Advanced)」という2つの機能を連動させた新機能 「IntelliEC Plus」を搭載。従来は「IntelliEC」と「Intelli IP(Advanced)」を併用すると、最終的に得られる画像ノイズの標準偏差(SD)は目標SDから「Intelli IP(Advanced)」によるノイズ低減効果を経たものとなり、目標SDと実現SDとの関係が分かりにくいものとなっていた。そこで、「IntelliEC Plus」では 「Intelli IP(Advanced)」のノイズ低減効果を予め考慮して従来よりも低い管電流で撮影し、そのことにより増加したノイズを「Intelli IP(Advanced)」で低減することで、最終的に目標SDの画像を簡便に得ることができるようにした。これにより、「Intelli IP(Advanced)」のノイズ低減効果を適切に設定することで、診断に必要な画質を維持したまま 「IntelliEC」単独の撮影よりも低線量での撮影が期待できる。また、心臓検査時に目的とする心位相に応じて管電流を変調させる新機能 「IntelliEC Cardiac」を搭載。「IntelliEC Cardiac」では、比較的心臓の動きの遅い心位相を最適線量で撮影し、比較的心臓の動きの速い心位相を低線量で撮影することで、従来の一定線量での撮影と比較して心臓検査時の被ばく線量を低減することができる
▽CT撮影後の線量情報をDICOMの構造化レポートとしてPACS、RISへ送信することができる 「DICOM Dose SR(Structured Report)」を搭載。「DICOM Dose SR」は、2008年以降に規格化された比較的新しいDICOM規格。しかし最近では、米国放射線医学会が運用している被ばく線量管理システムや、国内でも日本CT検診学会が中心となり低線量肺がんCT検診における受診者の被ばく線量の把握と管理をめざしたシステムで採用されている。また、Dose SRに対応したPACS、RISは限られているため、同社は、CT撮影後の線量情報をセカンダリーキャプチャ(画像)として作成し、CT画像と同様に一般的なPACSに転送することができる 「Simple Dose Report」も搭載。画像ビューワを利用して、撮影依頼元の医師がCT画像と一緒に線量情報を簡便に確認することが可能
▽心臓検査時に被検者の心拍数から最適な撮影条件を自動設定する「CardioConductor」や、心臓全体の動き量から最適な心位相を自動的に探索する「CardioHarmony」など心臓検査のワークフローを改善する機能を搭載。また、体格の大きな被検者の撮影時の線量不足を補うために、最大で84kWまで出力可能な大容量X線管も新たに搭載
※問い合わせ先=日立メディコ CT・MRマーケティング本部CT製品企画グループ TEL 03・3526・8305

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