富士フイルム/デジタルX線画像診断システム
富士フイルムは、FPD(フラットパネルディテクター)とX線撮影装置を組み合わせた、同社のデジタルX線画像診断システム「BENEO」シリーズの最新機種として、1回の撮影で複数の断層画像を得ることができるトモシンセシス機能を新たに搭載した「FUJIFILM DR BENEO-Fx(ベネオ エフエックス)」を、富士フイルムメディカルを通じて発売した。
<特長>
▽立位または臥位撮影において、トモシンセシス撮影が可能。1検査あたり最大60枚の撮影画像を再構成して、任意の高さの断層画像を生成する。断層画像は、中心の位置、断層の間隔などの生成条件を変更して何度でも作りなおすことができる
▽独自の「金属アーチファクト抑制処理」により、金属影によるアーチファクトを極力押さえ、人工骨の経過観察に適した断層画像を生成することができる
▽一般的に断層画像を得る手段として利用されるCT撮影と比べて、トモシンセシス撮影では約10分の1のX線量で撮影できるため、患者の被ばく低減が期待できる
▽立位または臥位において、全脊椎や全下肢など広範囲を撮影し、自動合成処理を行う長尺撮影に対応。特に臥位撮影台では、最長120cmの撮影領域を実現し、デジタルX線画像診断装置での立位撮影が難しい全脊椎の側屈の撮影などに効果を発揮する
▽立位または臥位撮影において、一度の撮影で透過力が異なる2種類のX線を照射し、その差を利用して画像から骨と肺などの特定構造のみを強調した画像を生成・描出できる「エネルギーサブトラクション撮影」が可能。従来の撮影では、肋骨などの影に隠れて見つけにくかった結節や腫瘤影などが強調して表示されるため、診断の効率化を期待することができる
▽撮影部位・目的に合わせて、ボタン1つでX線撮影のポジショニングを行うことができる
▽同社のデジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO HC SQ」を始めとした「CALNEO C」シリーズに対応。また、立位装置や臥位装置など多彩な構成のシステムが提供可能
▽X線変換効率を大幅に向上させ、少ないX線量で鮮明な画像を得ることができる独自画像読取方式のISS方式を採用。また、同社独自のノイズ低減回路を搭載したことにより、透過時にX線が吸収されやすく、撮影画像のコントラストが低下する心臓や縦隔部、骨盤などの低濃度部領域のノイズを大幅に抑制し、鮮明に描出することができる
※問い合わせ先=富士フイルムメディカル マーケティング部 TEL 03・6419・8033