GEヘルスケア・ジャパン/「Introducing a new era of GE HealthCare」
インテリジェントな効率性で予防から診断、治療、経過観察・予後管理までをカバーして、患者のために最善を尽くすGEヘルスケア・ジャパンは、「Introducing a new era of GE HealthCare」をメッセージに掲げて、VNA(ベンダー・ニュートラル・アーカイブ)を基盤とするAI技術等の画像診断支援アプリケーションの評価・運用ソリューションを紹介した。ブース自体は新コーポレートカラーの紫をメインにして、VNAやOCBD(オープン・コネクト・データベース)などを解説するボードや、実用例を紹介するモニターなどを設置した。
●VNAを基盤としたマルチベンダービューワの接続を紹介
まず目に入ったボードでは、VNAを基盤としたマルチベンダービューワの接続の内容を解説する。既存の院内PACSでは、用途に応じて様々な画像システム、具体的には3D画像サーバ、マンモ画像サーバ、放射線メインサーバ、循環器動画サーバ、総合参照用サーバなどが存在し、それぞれ個別サーバ毎にデータを管理する必要があった。そのため、管理方法が複雑になり維持コストもアップしていた。また、データの分散と重複が発生し、さらには臨床用途では求める画像を見つけにくい、他社PACSからDICOM Q/Rで画像を取得する際には時間がかかるなどの問題も起きていた。これらを解決するために、GEヘルスケアは各サーバのデータをVNAに統合するソリューションを創出。これにより、データの管理方法の平準化やデータの分散・重複の解消、データの一元参照化を実現したのである。
GEヘルスケアでは、このVNAにOCBDを組み合わせた運用を推し進める。そして、集約したデータを様々なビューワで高速参照できるようになった結果、ユーザーの希望に沿った様々なビューワを、コストを抑えながら採用でき、また期間やデータ種の制限なくすべてのデータが各ビューワから見られるという効果を生み出した。
●院内および複数施設でのデータ活用を推進するVNA+OCBD
別のボードでは、院内や複数施設(地域・グループ)でのデータ活用を推進するVNAの事例として、公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院(岡山県倉敷市)の導入実績を紹介した。同院は地域医療エコシステムのハブ病院に位置し、地域の各医療機関と連携するためのプラットフォーム作りや患者情報の共有、救急医療体制の強化などを行っているが、そのプラットフォームの1つとして、患者情報・画像データの相互利用システムを構築し、画像データの利活用においてはGEヘルスケアのVNA+OCBDを導入した。また、地域共同利用型のPACSの採用や、PIXによる名寄せも実施する。さらに、同院ではXED(Cross Enterprise Display)も設置し、連携先施設の画像データも俯瞰して読影することを可能としている。
ボードの横にはモニターを設け、倉敷中央病院のVNA+OCBDの活用状況を映した映像や、同院の情報システム部部長の藤川敏行氏による解説を流す。藤川氏は、VNAによって十分な運用ができており、またOCDBは様々な画像ビューワで画像データの高速表示を可能としている、とコメントしていた。